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アサリの島流し紀行

東京・高円寺から貯金をするために小笠原諸島へ住み込みバイトに行ったバンドマンの日記。都会の超夜型ライブハウスマンが1000kmはなれた船でしかいけない島で人間に戻っていくドキュメントでもあります。Twitter→@asari309 asari official WEB→http://asariweb.net/

アサリの島流し 54日目 - 島と友達

友達ってなんだろ。よく内地で聞いた「いやいや友達ではなく知り合いです」や「友達っていうか職場が一緒だけで同僚です」はどこから友達になるのだろう?

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気がついたらもうすぐ2ヶ月。
あれ、まだ2ヶ月だったっけ?

私の友達は大事に思える人、が友達だ。今日書こうと思ったことはたくさんじゃなくて、ひとつしかなくて。
友達ができました、というだけ。

それも1人じゃなくて!
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*友達が三線貸してくれた時!
誰かに撮ってもらうってのは、そんな人がいてくれるってのが嬉しいなと思う。

1人で誰も知らない場所に来るのはそれほど寂しくなくて、むしろワクワクしてた。
けれどやっぱり最初はやはり知らない人、構えてしまうので裏山の鳥やヤモリと話すことかった。
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だから、人間の私はやっぱり人間語を話して遊びたいなとも思ってた(苦笑)

そもそも、この島の人はいつ外に出るとか、どんな仕事をしてるとか、何故ここに暮らしているとか、最初はひとつもわからなかった。
それで、毎日歩いてみた。このブログの最初はそんな歩く記事ばかりだなあ 笑
よくわからないけど、ひたすら歩く。

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とにかく歩いてみると、すれ違えば顔も覚えられるし、幸いにこの島の人は知り合いでもはじめましてでも挨拶を交わす。だから私も誰と「おはよう」を言ってもおかしくない。
とても普通なようでなかなかない、それは奇跡みたいに幸せなことがこの島にはある。
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そして島の人は、ここの気候のように本当に暖かい。だから私は、こんなに早くたくさん大事に思う友達ができたのだろう。

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例えば子供達。
お互いに1人でやってきた浜辺の公園。
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小さな子から「アサリちゃん、遊ぼう」と話しかけられること。私達は大人になるにつれ、みな同じ人間だということを忘れてた。
この島の子は区別しない。それは親とかだけでなく、島の風がそう教えてくれるのだろうな。

例えば高校生。もう高校生は大人だな。一緒にいてこの島の友達になった10代はびっくりするくらい学ぶことが多い。今の時代、何て言葉はとりあえず海底に沈めてくるべきだと教えられる。
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 こんな他所から来た変な人間にも、まっすぐ向いてくれる懐の深さを持つ。

例えばお年寄り。中学校の部活くらいに真剣にスポーツをするし、新しい人にも指導してくれる。誰1人、私は歳だから、と言ったのを未だ聞いてない。プレイも突き詰められていて、まったく追いつかない。しかも足腰が堅牢。山なんか私よりスタスタ登りそうである。
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例えば同じように仕事できた友達。この島にはここを選ぶ、という行為がないとなかなか来れない。だからこそ、とても深く人生に向き合ってから来てるし、その行動エネルギーが高い。
好きなものに対してピュアに打ち込む気持ちが清々しいのは、抜けるような空みたいだ。
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”どこから来たって行ったってoutsider”
という歌詞を自分で書いてますが、かなりの上級者outsiderばかり。いつだって私は敬服してしまう。

深い闇の夜。
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柔らかく清々しい朝。
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眩しくて突き刺すような昼。
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すべての人を癒やす夕暮れ時。
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そんな1日に、ここでできた友達は似てるんだ。
 

ねぇねぇ見てー?と男の子は何かを持ってきた。
おっ、なんか拾ったの?
うん。戦争のタマ!
くすんだ青色のそれは小さな薬莢だった。

小さな友達がシカシカシパンを割った形を、磐梯山みたい、と言った。その子は「小さい頃爆発したから毒があるの。だから裸足で歩けなかったけど、今は遊べるの」と話してくれた。 

いつも見ていた当たり前を、強くも弱くもない力であっさり、変えていってしまう。
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「この島に来たのは…」
子供のような目で話してくれた先輩がいた。
いや、というか、この話はこの島の人はみんなそう。海のように透き通った目で話す。

そういう場所。でもきっとここでなくても友達になったよな、という友達。

島一番の盛大さで、最近やっと打ち解けたのに…というセンチメンタルな年度末のお別れが続いた。
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けれど最近ようやっと、そんな別れに笑顔で「行ってらっしゃい」ができるようになった。
それは、出会いと別れの波が作るこの島の海の中で、ちょっとだけ島の人への階段を登った気がした。

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原付を譲ってくれた店の先輩と!その話はまた…。
先輩は島から島へ、今度は西表に行くそうです。