アサリの島流し紀行

東京・高円寺から貯金をするために小笠原諸島へ住み込みバイトに行ったバンドマンの日記。都会の超夜型ライブハウスマンが1000kmはなれた船でしかいけない島で人間に戻っていくドキュメントでもあります。Twitter→@asari309 asari official WEB→http://asariweb.net/

アサリの島流し 315日目 - 手の中にある未来

今日は真夜中の呟きと少しリンクしながら

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いい時に通り雨が、さあっと降って私達は帰る気になった。

広い地球の中の途方もなく広い海の本当に小さな一点にも満たない島で、世界を夢見て眠る青年達の野心の話。ぶつかり合うこともあればそれぞれの描く幸せは違う私達が集まり、なんだかわからずとも島の為に働くことの示す意義を知ったんだ。

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内地にいていわゆる「地域の集まり」である青年会や婦人会に参加する…ということは、地域に関わりの深い職業についていないと…あまりない。

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もちろんどこの街にもあるのだろうが、生まれ育った実家にずっといる…とか、結婚してそこで暮らしている…とか、とにかくその街にずっと長くいないと参加しづらい。

ある年になったら一人暮らしを始めるし、現代は独身の期間が長くなって、結婚したら子供を育てるので手一杯で…。

 

一人暮らしになってから本当に何回も引っ越しながら、アパートの隣の人すらわからない、という場所ばかりで暮らしてきた。

そんな場所ではいつだって、「地域の何か」から私達独身フリーターや会社員の20〜30代は蚊帳の外だった。

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そんな環境、そんな時代…と思い、まさか自分が関われると思わなかった青年会。

これに参加できたことが、今まで知らなかったたくさんのことをこの島で学ばせてくれた。

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この島がいい意味で切り離され独自の進化を遂げているのは、自然だけじゃなくて人間や社会も、なのである。

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6月くらいから毎度のように祭りが続いて、その度に青年会の出番も続いてきたけど、クリスマス子ども会が年内最後の行事だった。

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青年会は毎年オリジナルのちょっとした寸劇を観せていて、私も…実に十数年ぶりの芝居を 苦笑

私はちょろっとだけでる前フリの子ども役だったから、プレゼントを楽しみに布団で寝るだけ…なのになぜかきゃっきゃする、子どもの笑いのツボは不思議だなとつくづく感じた…。

 

婦人会が中心になってコーラス、吹奏楽、手話、南洋踊り…など様々なサークルのクリスマスにちなんだ出し物。

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女神様からのクリスマスに関するお話を聞いたり、サンタさんもやって来て、乳児から中学生まで一人一人プレゼントをくれたり、ケーキを食べたり、歌を歌ったり…。

 

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ビッグサイズで愛情たっぷりのケーキも美味しかった!

 

この島に生まれたかった…と思うくらい素敵なイベントだった。ここの子どもは本当に羨ましい。

あとで道で会った子に何もらったか聞いてみたら、みんなそれぞれ違うその子に合った物をちゃんと受け取っている。

自分の名前の入った色鉛筆をもらった、という子もいてびっくりした。

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母島にやってきたサンタさん

 

都会でも…みんな同じ景品的な物や図書カードとかもらったりはあるかもしれない。

私がプレゼントをする時に一番大事だと思うことは「相手のことを想像して選ぶ」という行為だ。

自分が子供の時でも、選んでもらった物はどんなに希望と違っても嬉しかった。自分であとで好きな物を買えるお金や券よりも何倍も嬉しかった。

 

一人一人に対してちゃんと選ぶ、今では実際の親だって、子どもにその時間を省いてしまうことがあるというのに。

それができる大きな家族の様なこの島の豊かさよ。

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大きな家族の働き盛りにあたる我々青年会。クリスマス子ども会を終えたその日の夜、行事の一区切りで忘年会をした。

 

この島はサッカー好きが多いので、鹿島の活躍を観戦しながら宴会。

私が最初に参加したのは総会と歓送迎会だったが、人数が多くて誰が誰やらわからなかった。

けどダンスして、パン食い競争して、焼きそば作り、ビールを売り捌き、御神輿担いで、寸劇やって、その度飲んで…。

今じゃそこにいる誰とでも2人でもきっと飲める仲間になってた。

 

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(1人暮らしの部屋に皆で押しかけて、次回はビールサーバー用意しよう!と買うものリストにイタズラしたら却下された図 笑)

 

サッカーの延長戦から最後はいつもの真夜中。

私達はいろんな話をする。

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いつか何かをやりそうな感じじゃなくて、やるんだよ、いや、もう始めているんだよ。

もうずっと前から始まっている、きっとみんなね。

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母島青年会、私は参加できるのはあと元旦の残すのみだけど…。

最後まで忘れたくないことばかり!

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