アサリの島流し 337日目 - 人生で一番幸せ者だった夜
なかなかうまく書けなかった。
やっと1/9のライブについて書きます。
今回はどうしても短くできなかった。長文をお許しください。
歌うことについて、いや演奏することについて、考えたり発見することはいくつもあった。
初めは「歌うこと自分を表すこと」だった。表現は音楽を越えて自分自信の分身を吐き出すようだ。
それからずいぶん経って「歌うことは話すこと」になった。真夜中に気心の知れた友達と語り合うように、聞いてる人へ話すことのようだ。
そして島に来てまた発見した。
聞いている人の前で歌うということはその心と「共に歌うこと」だ。
内地へ帰る日が決まったことを伝えた時、この一年で2つほど一緒にバンドをやっていたジャイアンから「せっかくだから帰る前に何かやってから帰ろう」と言ってもらった。
そうだなあ、ほんとは3月の船待ライブまでいれたらよかったけど…せっかくみんな練習してきたしなあ。
この島には高円寺や新宿みたいにバンドマンがたくさんいるわけじゃない。けれど、この島の人達はほんとたくさん音楽を聴いて愛してる。
だからこそ、何歳の人でも素敵だと思う楽器に出会えばチャレンジしてみたり、飲みながら音が鳴れば踊ったり、ほんとに音楽を知っている人が多かった。
ライブハウスの友達達みたいに手先は動かないけど、その旋律には一つ一つの愛が溢れる。
早速の行動力でジャイアンはみるみるうちに企画してくれた。12月に入って島を歩くと、ちょっと気恥ずかしいくらいにこのポスターに出会った。
あさりちゃん、掲示板見たよ、もうすぐ帰っちゃうの?ライブ楽しみにしてるからね!
その日が近づく程に、日々たくさんの人に声をかけてもらうことは初めてだった。
違うメンバーとの演奏を5つ持っていた私は、まあもう、毎日昼夜隙間は常に稽古といった具合。へとへとになりながらいつの間にか当日の朝。
島では本当にお世話になりっぱなしだった島のPAギタリストびっちさんの指揮の元、機材を早くから来れる男性陣が運搬。一方ジャズバンドメンバーは、音楽室をライブホールに改装する。
ずっと一緒に練習してきたけど怪我してこの日残念ながら出演できなかったサックスのノエルちゃんが、小さなランプを作ってくれた。
よく見ると、浅蜊の解剖図、芸人のあさりど、漫画のあさりちゃん…アサリだらけ 笑
こんな小さな物にもすごく愛がこもってて。
午後からのリハが進み、夕方になり。
会場に人が集まりだす。
すでに出演だけでもこんなにたくさんの人が…と私は胸いっぱいなのだが。
始まりの時間になると、子供からお年寄りまで、本当にたくさんの島民が来てくれた。
語りだしたら、きりがない。私明日死ぬんじゃないかくらいの、人生で一番幸せ者だった夜を。
1.ツナノリジャンキー
太鼓同好会の大好きな先輩3人が、アコギ、ハープ、ドラムに持ち変え「プカプカ」を演奏してくれた(私っぽいイメージだそうです 笑)。
この先輩達ほど音楽好きな人、私いないと思う。本当に自由な音楽の楽しみ方を教えてくれた。
2.しょうたいむ
ギター部作りたいよね!とかいつだったか話したな。本当に良い顔をして演奏する3人。
後半は島の王子様の呼び声高い翔くんと私で、ギターアンサンブル。人生初のギターソロにチャレンジさせてもらった。
3.ひみつの三線者
この方も太鼓の先輩。そして三線も、素晴らしいリズム感で軽やかに弾き歌うそのつややかな音楽にとても憧れた女性でした。まさかライブに出てくれるなんて、それだけでも感涙ものだったけど、演奏はやはり最高だった。
4.LRserf
生まれてから今まで、こんなに名前呼ばれるのは初めてかもくらいに「アサリ」を加えまくったオリジナル歌詞アレンジで、ボサノバからロックの名曲までおもしろかっこいいメドレー。
たくさん遊んだ友達カズくん、ギターやはりうまい!そしてカンさんポルトガル語さすが!
人の心を掴むのが天性みたいな2人。
5.GIANT PINE SHELLZ
GuVoは企画のジャイアン、Dr松土慎太郎。それに今回出れなかったBaまっすーという編成のスタジオへDr教えに…と参加しだして、いつの間にKey弾くようになったバンド。松土氏のDrがメキメキ伸びるのが楽しかった。いろんなカバーもやれたし、夏に木こりのアーボマン達とライブした時以来のharp綱さんともご一緒できてよかった。それぞれ「想い」っていうのを形にすることができた気がする演奏だった。
6.梅野圭一
シークレットって誰だろう⁈と、当日まったく初めて演奏を聴いた梅野さん。世界を一周する音楽は、老若男女に楽しめる、まさにガイドされてすっかり私も旅してしまった。私よりも歳を重ねてからjazzピアノにトライされた話を聞いて、ほんと音楽に壁はないことを教えてもらった。
7.あさりの味噌汁
5月に一曲やってから、たくさん遊んだり飲み会したり、たぶん私にとって初めてのガールズバンドだった。大好きな友達達と音楽を一緒に弾いて歌って、音楽とは何かという価値観を変えてくれたのはこのバンドだった。
8.taeKoni!
母島では公私ともにいつも助けてくれてた良き兄さん姉さんコンビ。2人揃って高い演奏技術の超絶ウクレレインストにテンションを抑えられない。フットワーク軽く飛び回り自由に暮らす2人は私にとってやっぱり素敵なお手本だった。
9.びっち
昨年3月初めて見た時に弾いてたBaで「私この方となんとか何かをやりたい」と思った。音とは雄弁だ。私の直感に間違いはなかった。誘い出してはセッションしてもらったり、年末からはギターアンサンブルでご一緒したり、時々仕事の悩みを聞いてもらったり…頼れる先輩。この日の出演でも唯一のオリジナル曲を演奏してくれた。歌声が素晴らしいギタリスト。びっちさんがいてくれなかったら、島で音楽できなかったと思う。ほんとに有り難かった。
10.母島ジャズバンド
とにかくみんなでチャレンジしてみよう!ということで、ほぼ未経験メンバーが集まりはじめたjazz。練習に入る度に初心、私が初めてセッションに参加した日のことを思い出す(しめピーというバンドだったなあ)。ライブが決まってから気持ちをひとつにグンと伸びて、ほんといい演奏ができた。やっていてすごく楽しいメンバーだった。またいつか、音を出したい、ほんと。
11.アサリ
⑪あさりちゃんソロ 母島冬の音楽会2017 ~ありがとうあさりちゃん - YouTube
1曲目someは島の友達もよく覚えてくれた曲で、びっちさんGuと私ピアノで演奏。2曲目ラプラス、3曲目ハートランドはピアノソロで。必死に全力で歌うことだけを考えてたら意識が飛ぶほどだったけど、たぶん、島に来る前と違ったライブができた気がする。
もう、長くなりすぎた。
なかなか書けなかった。
来てくれた小さな子からブンタンやお手紙、かわいらしいたくさんの笑顔をもらったり、私の胸は詰まったままだ。実はいまだ勿体無くて食べれなくて、葛西の部屋に飾ったまま…苦笑
もし人生最良の日を挙げるなら、私はしばらくこの日を挙げると思う。
言葉にならないたくさんの光景と音楽がまだしっかり焼きついている。
客船待合のウッドデッキには、打ち上げの為に工事の人がテーブルになるように資材を置いておいてくれて、プロジェクターやらクーラーボックス、手づくりおつまみを忙しい中持ってきてくれたり。
みんな日曜日、朝から晩までずっと一緒に、いやその前からずっと…。
こんなにもらって、どう書いたって言葉が足りるわけがない。
あの日を越えて、島にお別れを告げることに、ようやく向き合った私がいた。
My love is the way that dosen't know the end.
Unforgettable days...again