アサリの島流し 288日目 - 巡り合わせる星
縁という巡り合わせは、七夕の様にそれぞれに自身の道を動いてる星と星が、まさに巡っている中で合わさる瞬間である。
それは私が高円寺にいても、大阪や博多にいても、母島にいても、それを注意深く待っていると、偶然、巡りが合わさる時に訪れる。
すべての事には意味がある。
それはすべてのことから、意味を見つけるから。
(先日、小さなまりあちゃんが通りすがりにくれた花)
ちょうど一年半前くらい、その前の年には行けなかった福生のカニ坂ロックフェスで、ヨガをやっている人と出会った。
ちょうどその頃、私はヨガに興味があっていろいろやってみていたけど、できたら習ってみたいなと思っていた。
結局時間が中々合わずじまいのまま母島に行く事になると、その人からメッセージが来た。
小笠原に先生が時々行くらしいから機会があれば…とのこと。ただ、行くのは父島ではないかな?という話で、それはなかなか難しいだろうと思っていた。
秋口に島の人経由で職場の宿の予約が入って、後からヨガの先生らしいと噂を聞いた。母島にもそういう人が来るのだなあ…せっかくだし受けてみよう!と思っていたら…。
…その人がまさに最初のメッセージの不久先生だった。
巡り合わせた星間には引力が働く…
かの様に私は5回参加した…不久ヨガ教室は11月の半ばに行われた。
ヨガや瞑想には1人の時にチャレンジしていたけど、人からきちんと教わるのが初めてでひたすら楽しかった。
自分のやり方でも地味にやっていたおかげ、一つ一つがすっと身体に馴染んだし、先生の話はいつも興味深くてしっくりきた。
クラスの後にMeditationに関心がある友達といろいろ談義したり、新しいことを学ぶっていう久々の出来事にたった3日だけど頭の中がワクワクするエキサイティングな日々だった。
(ヨガ教室の後、走って見に行ったマジックアワー)
その余韻に浸ったままの先日、今度は血湧き肉躍る方の身体がエキサイティングな行事があった。
月ケ岡神社のお祭りだ。
とてつもなく急な階段の先の神社で、普段は「ここで飲んだら帰りは転げ落ちるのではないか…」と思っていた神社。
それどころか、あの急坂から御神輿が行って帰るとてもパワフルな祭りだった。
島の青年会に参加してたから、法被を借りて担ぎに混ぜてもらう。
集落のいろんな会社、店、学校、役場なんかへ寄って、セイヤッセイヤッ、わっしょいわっしょいとやる。
御神輿を担ぐのは子供の時以来な気がする。大人の神輿は重たいんだなあとしみじみ。
肩はもちろん腕や脚もパンパンになって、手ぬぐいも法被もじっとりするくらい汗をかいた。
(職場の仲間たちと!)
自分の職場近くになると、前に行きな!と先頭で担がせてもらった。
だんだん掛け声は身体の動きとぴったり一つになって、腹筋もわっしょいわっしょいしていく。
帰り、最後の急坂は担いでないのに上がるのもゼイゼイ…していた。
そして…夜は同じく青年会が祭りでいつも担当する焼きそば屋台をちょっと手伝いながらの祭り。前から聞いていたけど…月ケ岡と言えば…
カラオケ大会!!笑
前の御嶽神社の祭りはある程度決まった人が歌っていたが、オープン参加感の強いこちらの祭りで…私も歌わせてもらいました 苦笑
この島に来て初めて…の久々ハンドマイクでしたが、温かくて歌いやすかった!
ちょっと挨拶してから歌う感じだったので、私ももうすぐ引き上げるということを話してから歌わせてもらった。
のもあって、その後いろんな人が声をかけてくれた。
いつのまにか、こんなにたくさん…というかほとんどの人…を私も知っているんだなあ。
同じ歳の友達と選曲について盛り上がったり、島のベテランさんと酔って肩組んだままステージに乱入したり、友達のデュエットをひゅーひゅー冷やかしたり…。
そんな風に飲んではしゃいでいたら、不意にある人が
「御神輿担いでくれてたよね、ありがとう。」
と声をかけてくれた。
私はなんだかじーんとしてしまった。
ここで暮らすことが出来てんだなって。
巡り合わせで始まった縁。
この島になんで来ようと思ったの?
とよく聞かれる。
9月、私も日本語版を愛読している雑誌のライターさんが職場の宿に来た時、それを答えたら
「そりゃおもしろいキャッチコピーだね!」
と言われた…最初のきっかけは。
日本各地の離島について書かれた本の中で「母島が一番遠くて不便な場所だった」から。
日本で一番遠い島に暮らしている。
そしてそんな場所で、こんなにいろいろな縁が巡り合わせた。
なんて奇跡が溢れた世界なんだろう。
私はここで会った奇跡をきっと忘れない。
そして、ここを離れる日が来ても、この島や人と、またきっと巡り合わせる気がしてる。